题名

水村美苗『続明暗』から『母の遺産』への軌跡──「遺産.贈与」としての「日本近代文学」

并列篇名

水村美苗從『續.明暗』到『母親的遺產』之軌跡-作為『遺產.贈與』的「日本近代文學」|Modern Japanese Literature as "A Heritage/ A Gift": A Research on Minae Mizumura's Novel from Light and Darkness Continued to Mother's Heritage

DOI

10.6183/NTUJP.2016.32.91

作者

坂園小織/坂元さおり(Saori Sakamoto)

关键词

水村美苗 ; 夏目漱石 ; 日本近代文学 ; 通俗/芸術 ; 遺産 ; 贈与 ; 水村美苗 ; 夏目漱石 ; 日本近代文學 ; 通俗/藝術 ; 遺產.贈與|Mizumura ; Natsumie Soseki ; modern Japanese literature,popular arts/high arts ; heritage/gift

期刊名称

台大日本語文研究

卷期/出版年月

32期(2016 / 12 / 01)

页次

91 - 114

内容语文

日文

中文摘要

近代日本を代表する作家.夏目漱石は今年没後百年を迎えるが、日本近代文学研究に限らず、人文領域において膨大な研究の集積がある。しかしながら現在、「自明の価値」として「文学」や「漱石」(=教養)を語ることは難しくなってきている。こうした昨今の言説自体を考え直すため、本稿では現代日本の女性作家.水村美苗を取り上げる。水村のデビュー作『続明暗』(一九九〇)は、漱石未完の遺作『明暗』を文体を模倣しながら書き継いだものだったが、その後の作品群においても、漱石(をはじめ多くの先行文学)作品との強い結びつきが感じられる。また、二〇〇八年の評論集『日本語が亡びるとき』等で、「幼稚な」現代日本文化(サプカルチャー)への痛烈な批判を行い、漱石等、近代の知識人が苦悩の中で深めていった思想性.文学性を見失った現代日本は、「亡び」の道を進むだけだと水村は警鐘を鳴らし、賛否両論を巻き起こした。確かにこれら評論はナショナリスティックな色合いが濃いが、水村の非常にユニークな点は、評論での言説を小説が常に異化していく点である。それはデビュー作『続明暗』から最新作『母の遺産』への軌跡において明確であり、その軌跡を通して「現代において「日本近代文学」を論じること」(通俗/芸術)自体への根源的批評性も見てとれるのである。

英文摘要

今年將迎來足以代表近代日本之作家.夏目漱石的歿後百年,對於其不僅僅只限於日本近代文學研究,在人文領域中也有著龐大的研究積累。然而現在,要以「不言自明的價值」來論述「文學」與「漱石」(=教養)已變得越來越困難了。為了回歸原點重新探討如此近來的言說本身、文學的價值,本稿中將聚焦於現代日本之女性作家.水村美苗水村的出道作『續,明暗』(1990),是模仿漱石未完成之遺作『明暗』其文體所加以續寫的作品,而在其之後的作品群中,也能夠感受得到與漱石(在內許多的先行文學)作品間強烈的連結。另外,在2008年的評論集『日語滅亡之時』等中,水村對「幼稚的」現代日本文化(次文化)進行了激烈的批判,認為喪失了漱石等近代知識份子在苦惱中所深化之思想性.文學性的現代日本,將只剩下「滅亡」一途,如此敲響警鐘,掀起了正反兩面論戰。確實這些評論帶有濃烈的國族主義色彩,而水村極為獨特的點是,其小說總是異化顛覆著其評論中的言說這點。該點從出道作『續.明暗』到最新作『母親的遺產』之軌跡中相當明確地顯現,透過該軌跡也觀察理解得到對於「在現代論述「日本近代文學」一事」(通俗/藝術)本身之根源的批評性。|The year 2016 will commemorate 100 years since the death of Natsume Sōseki, the writer who has long stood as one of the great pillars of modern Japanese. Researches concerning Natsume Soseki have been greatly accumulated not only in modern Japanese literature, but also in the humanitarian field. Nowadays, however, it becomes increasingly difficult to discuss "literature" and "Sōseki" by certain "self-evident values." To reexamine such discussions, this thesis focuses on Minae Mizumura, a modern Japanese female writer, whose first novel Light and Darkness Continued (1990) resembled a similar writing style of Natsumie Sōseki and completed his unfinished classic Light and Darkness. A strong connection to Natsumie Sōseki (and his contemporaries) can also be observed in Mizumura's later works. In addition, Mizumura harshly criticized the "childish" modern Japanese culture (subculture) in the Review, "The Doom of Japanese Language" (2008). She stated that when modern Japanese literature is deprived of ideological and literary essences that modern intellectuals, such as Soseki, had profoundly emphasized, it will definitely meet its doom. Her warning of course immediately ignited a controversial debate. These critiques are beyond doubt taking on a nationalist hue, but Mizumura's novels always alienate such discussions in an extraordinary way. These ideas can be clearly tracked from her first novel Light and Darkness Continued to the latest Mother's Heritage. Meanwhile, through these records, it can also detect the fundamental criticalness of "discussing modern Japanese literature in modern times."

主题分类 人文學 > 語言學
人文學 > 外國文學
参考文献
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