题名

金子光晴の南洋放浪体験--『マレー蘭印紀行』を中心に

并列篇名

金子光晴的南洋放浪體驗-以《馬來蘭印紀行》為探討中心|Mitsuharu Kaneko's Experience of Wandering the South Seas-Take The Trip in Malaysia and Dutch East Indies as the Core of Exploration-

DOI

10.6183/NTUJP.2017.34.79

作者

洪瑟君(Hung, Se-Chun)

关键词

金子光晴 ; 在留邦人 ; 放浪者 ; 『マレー蘭印紀行』 ; 詩 ; 金子光晴 ; 在留日人 ; 流浪者 ; 《馬來蘭印纪行》 ; 詩|Mitsuharu Kaneko ; Japanese expatriates ; vagrant ; The Trip in Malaysia and Dutch East Indies ; poems

期刊名称

台大日本語文研究

卷期/出版年月

34期(2017 / 12 / 01)

页次

79 - 100

内容语文

日文

中文摘要

日本の南洋文学の生成は明治、大正時代に遡れる。南方ブームの中で、数多くの作家や文人たちは南洋へ向けて旅たち、南洋に関する作品を書いた。しかし、岡谷公二が『島の精神誌』の中で評しているように、戦時中徵用されて南洋へ派遣された徴用作家を別として、当時、南洋に旅立ち、そして南洋に関する作品を書いた作家や芸術家は大方「一時的」に南洋に滞在していたのである。彼らが内地に帰るか否か、また、いつ内地に帰るかは全て本人の意志によって決められたのである。言い換えれば、それらの作家たちは皆、興味本位で南洋に旅立ち、「旅人の立場」から、「旅人の目」を通して南洋の風物を観察したと言える。金子光晴も日本近代において、南洋に関わった文学者の一人である。しかし、金子光晴の南洋体験は他の旅行者の作家たちのとやや異なっている。最終的には祖国へと帰ってゆかざるを得ないが、南洋の邦人社会に骨を埋めるような人生を選んだわけではなくても光晴は南洋で必死に働いて旅費を稼ぎ、放浪生活の苦しみを味わいながら自分なりに南洋を体験したのである。本稿では、金子光晴が南洋放浪の体験に基づいて書いた作品『マレー蘭印紀行』を中心に、もう一つの視点で日本近代の南洋文学を探究したい。

英文摘要

日本近代南洋文學的形成可追溯至明治、大正時期。在當時的南方熱潮之中,許多的作家前往南洋旅遊,寫下大量的南洋相關作品。然而,如同岡谷公二所言,除了以徵用作家的特殊身分隨軍前往南洋的作家之外,這些在當時前往南洋並撰寫南洋故事的文人們大多都只是「一時性」的停留在南洋,他們是否回到内地、或者又何時想回到內地完全取決於本人的意志。因此這些文人作家們,大多是以「旅人之眼」來看待並描繪他們眼中的南洋風物。金子光晴也是日本近代與南洋相關的作家之一。然而,光晴的南洋體驗卻與一般的旅行者作家有所不同。他在南洋輾轉流離於當地在留日人經營的礦山、橡膠園等地賺取旅費,嚐盡放浪生活之苦。本稿將藉由分析金子光晴的《馬來蘭印紀行》等南洋相關作品,從另一種視點來探討日本近代的南洋文學。|The formation of modern literature about the South Seas can be traced back to the Meiji Era and the Taisho Era. Under the Southern boom, many literary works related to the South Seas were written by writers who went to the South. However, as pointed out by Koji Okaya, except those who went to the South Seas as conscripted writers, most writers who went there and wrote stories related to the South Seas just stayed in the South temporarily. Whether they returned to Japan or when they decided to return depended on their personal wills. As such, those writers mostly saw the South Seas and described the Sothern scenery and figures in the eyes of travelers. Mitsuharu Kaneko is also one of the writers related to the South Seas in the modern Japanese history. However, his experience in the South Seas is different from other writers. Mitsuharu wandered across many places such as mines and rubber plantations managed by Japanese expatriates to earn travel expenses, and therefore suffered from his wandering life. This paper will analyze Mitsuharu Kaneko's works related to the South Seas, such as 'The Trip in Malaysia and Dutch East Indies', to explore the Southern literature in the modern Japanese history from another viewpoint.

主题分类 人文學 > 語言學
人文學 > 外國文學
参考文献
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